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帝都を救った孤独な英雄の物語「復活の地」

復活の地1巻 復活の地2巻 復活の地3巻

小川一水の「復活の地」を読んだ。面白かった。

突然ですが、あなたにとって「面白い小説」とは何ですか?

少年漫画のように勧善懲悪を基盤とするヒーロー物。
あるいは、人々の生活の中で起こりうる事態を描き、感泣を誘うヒューマンドラマ物。
面白さの厳密な定義については、人それぞれ独自のルールがあり、
それに沿った作品をこそ「面白い」と評している方が多いのではないでしょうか。

したがってある人にとって面白い小説が、
ある人にとって面白くない小説であることは、往々にしてよくあることであり、
んなこたぁ言われなくても分かっちょるがな、と吉幾三ツッコミを辞さない御仁もいらっしゃることでしょう。

しかし。
オイラはここで断言しましょう。
この「復活の地」を"面白くない"と評する人間は皆無であることを!

王紀440年、惑星統一を果たしたレンカ帝国は
今まさに星間列強諸国に対峙しようとしていた。
だが帝都トレンカを襲った大災厄は、
一瞬にして国家中枢機能を破壊、
市民数十万の生命を奪った。
植民地総督府の官僚であったセイオは、
亡き上司の遺志に従って緊急対策に奔走するが、
帝都庁との軋轢、陸軍部隊の不気味な動向のなか、
強力な復興組織の必要性を痛感する…。

上記あらすじをお読みくだされば分かる通り、
この小説は純然たるSF小説です。
しかしその内容は、現実世界を限りなく踏襲した震災小説でもあります。

地震。

たった二文字で表現されるこの恐るべき天災は、
一国の首都の機能を完膚無きまでに叩きつぶし、
そこに住む人々に対して、平等に、公平に、破壊と絶望とをもたらしたのです。

祭りに湧く人々の列を、
子供を肩車して祭りの様を眺めていた親子を、
ボールを抱えて小道を走っていく子供達を、
初めて手を繋いだ少年と少女を、
ベッドの上で互いの想いを確かめ合う若い男女を、
いつも通りの日常、明日も訪れると確信し、
記憶にも残らぬような生活を過ごしていた人々が住む帝都の大地を、
死神の大鎌による、非情の一薙ぎ加えられたのです。

その、一撃。
たったの一撃。
そんな無慈悲の一撃が加えられた帝都。
そこに描かれたのは、まさに阿鼻叫喚の地獄絵図。

瓦礫に向かって娘の名を叫ぶ母親。
片腕を無くし痛みに叫ぶ少年。
人の列に呑まれ踏みしだかれながら圧死した子供。
目の前で火に焼かれる母親の絶叫を耳にした娘。

ガスが爆発し、電気回路がショートし、
立ち並ぶ家並に火炎は恐るべき速度と熾烈さで燃え広がり、
火炎から遠ざかろうと逃げ惑う人々をも"燃料"にしながら、
悪魔と見まがう巨大な火柱が、絶望に惑う人々の固まりを
黒炭へと変化させるまでその猛威を止めることはありません。

地獄。

激痛、慟哭、絶望、喪失、それら禍々しい感情しか許されぬこの地を、
地獄と呼ばずして何と呼べばよいのでしょう。

しかし、そんな地獄絵図と化した帝都を救おうと、
人々を救おうと立ち上がった一人の青年がいました。

それこそが、主人公のセイオ・ランカベリー。
彼の卓越した頭脳と沈着な精神は、
この大震災という獰猛な敵を前にして、
より鋭く、鋭敏に冴え渡り、
何十万、何百万という人々の命と生活を救い出すのです。

一巻は、セイオの活躍に心を奮わせ、
二巻は、セイオの窮地に心を痛め、
三巻は、セイオの復活に総身を猛らせるのです。

セイオが描いた、理想の帝都。
セイオが救った、破壊され尽くした帝都。
しかし人々の心に彼の名前が刻まれることはなく、
ただ震災に挑み、帝都を救い、そして去った彼の英姿に、
何とも言えぬ寂寥と精悍さを感じずにいられないのです。

面白かった。本当におもしろかった。

今年もすでに四半期を終え、
素晴らしい小説にも何冊か出会ってきましたが、
この「復活の地」という小説は今年一番の大傑作ではないか、
とまで思ってしまっています。

孤独のヒーロー、
人々から受け入れられぬ英雄、
名も知られぬ栄光なき天才、
これらの言葉にゾクリと鳥肌を立ててしまった方は、
ぜひこの小説を読むべきです。
素晴らしい小説でありました。激しくオススメ。


  




パチスロ初心者用のカオスな漫画があったのでうpしてみる。【第一話】




だんげさんとこからパクった動画。
何つーかDMCと通ずるバカバカしさというのかしら、
スロットについて扱っているマンガの筈なのに、
全くスロットに興味を持つことが出来ないという
身震いするほどパチスロマンガに向いていない
恐るべきギャグマンガ。
まぁつべこべ言わずにとりあえず見れ。

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