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あまりに奇抜なミステリー小説「オーデュボンの祈り」

オーデュボンの祈り


伊坂幸太郎の「オーデュボンの祈り」を読んだ。面白かった。

何とも不思議な小説でありました。
これが本作を読み終えた現在の、率直な感想であります。

元々この小説はマイミクのTAKEXさんに勧められ読み始めたのですが、
まぁ兎にも角にも、その独特の世界観に食いついていくのがやっとの有様。
今自分が読んでいるのはミステリーなのか、それともファンタジーなのか、
あるいはもっとわかりやすく童話を読んでいるのではあるまいか、
そんな感懐を抱くほどに一種異様な世界観がこの物語にたゆたっているのです。

百年以上も外界との交流を絶ってきた島と、そこに住む人々。
常に真実とは正反対のことしか言わない画家。
人を何人も殺害しているにもかかわらず、人々から受け入れられる男。
地面に耳を当てて大地の音を楽しむ少女。
太りすぎてその場から動くことすらできなくなった露天商の女。
そして未来を完璧に予知し、人の言葉を操るカカシ。

奇妙と呼ぶには余りにもシュールに過ぎる、奇人変人が集うこの物語。
主人公は童話の世界に迷い込んでしまったかのような錯覚を覚えながらも、
この奇妙な島で様々な人々と交流を深めていくのです。

一見すれば、それらの交流は不可思議なものにしか思えません。
昔付き合っていた元恋人へせっせと絵はがきを送ってみたり、
自転車のライトで友人のデートを演出してみたり。

しかし、全くと言って良いほど無意味に思える上記の行動ひとつひとつが、
ラストで驚くべき伏線として回収され、
それぞれがどのような意味を持つ行動だったのかが明かされるのです。

その、衝撃。
伏線を伏線として意識させず、
何でもない(と呼ぶには余りに奇抜ですが)行動の全てが
ラストにおける終局へ向けて一直線に収束していく、その感動。

この物語の8割は、
一見すれば無駄としか思えない行動に占められています。
この小説には名探偵は現れませんし、
警察はまともな捜査をすることもできません。
ですから主人公が日々の生活の中で見聞きしたことを
私達読者に知らせてくれるだけに過ぎないのです。

それにも、関わらず。
全ての矛盾と全ての謎が、ただ一点の真実に向けてひたすらに飛び抜けていく様は、
もはや圧巻と呼ぶ他ないほどの迫力に充ち満ちています。

面白かった。本当に面白かった。

本格ミステリーと呼ぶには、奇抜でシュールに過ぎる面があるかもしれませんが、
それでも卓越した構成力と、
さっぱりとした読後感を楽しめる幻想的なミステリーを楽しんでみたいという方は、
お手にとって見ても良いかもしれません。
オススメ。






以下でコメント返信~。

>どんさん
イベントの応援、ありがとうございます!
それとオススメくださいましたSweetiex2という動画も見させていただきますね。
つかこの動画、今週のボーカロイドランキングにもランクインされてましたね。
それほど有名な動画なのかー。
最近ランキングを全然チェックしてなかったので露知らず。

それと羽入SSをご覧くださり恐悦至極。
やっぱ同人小説書くからには、
原作となったゲームが持つ元々の設定を
最大限活用しなければ嘘だよなぁという理念を持っていてですね。
まぁその理念も初音ミクSSを書いている時点で
真っ向から否定してしまっているわけですけれども、
とにかくこの羽入SSは原作に則りながらも独自の世界観を構築できた、
俺内部で自画自賛している作品なのであります。
いや、勿論いま読み返すと色々と至らぬ点ばかりが見受けられて
恥ずかしさおっくせんまんといった塩梅なのですががが。


>GFさん
いやはや、PSPについてご教示くださり感謝感激。
んで肝心のPSPですが、来る10月16日にPSP-3kが19800円で発売されるとのことなので、
それまで待ってから購入しようと思うですよ!
それまでにアクセスポイント購入して、無線LAN環境を構築しておこうと思います~。
どうもありがとうございました!

それとオイラの小説に対して過分なお言葉を頂戴してしまい、恐縮であります。
そのように大好きと真正面から言われてしまうと、
嬉しさの余りおしっこちびってしまいますですよジョバババーッ!
つーか今夜ならGFさんに抱かれても良いと思えるくらいの喜びが。

何はともあれ、今後も頑張らせていただきます!
つかGFさんは学生さんなのですなwww
いーなー学生。俺も学生時代に戻りたいwww


>銀の葉脈さん
拍手コメントありがとうございます!
>やはりミク自身の自発的な感情の描写が細かいですね、
自分にとって未知の感情に翻弄されながらも頑なな姿が出ていてとても良いと思います。

いやはや、素晴らしいご感想を誠にありがとうございます。
心理描写や情景描写は特に力入れて書いているつもりなので、
その部分を認めてくださると
前後見境なくなるほど狂喜乱舞してしまいます。

んでうみねこについてですが、
いや、あの面白さは何とも表現しづらいと言いましょうか。
同人界隈が盛り上がっていないっつーのもありますけど、
そもそも主軸となるテーマが奇抜すぎるんですよね。
アンチミステリーというのは非常に面白い視点だとは思うのですけど、
あれを万人に勧められるかと言ったら疑問符を打たずにいられない、というか。

いや、プレイしてみれば、
その圧倒的な構成力と文章力であっという間に物語に引き込まれてしまうことはわかるのですけど、
うみねこや同人に関して全く前提知識を持たない人にも勧められるかというと、
オイラは勧めることはできないな、と。
まぁ個人的な感想に過ぎませんががが。

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前回は妙なテンションの米失礼しましたm(__)m今回は普通に書きます!

おもしろい小説は総じて伏線の回収の仕方が斬新だったり意外だったりする気がします。そういう点ではとても興味をそそられますね~
でも夏休み終わって就職試験なんで時間がないという罠( ̄▽ ̄;)

初音ミクSSは確かに原作?からは離れた設定ですが、私はそこに惹かれて読み始めたんですよ~
そういうSSも私はアリだと思いますよ!?現にこうやってハマってしまった人間がいるわけですしww

それでは今回はこれにて失礼します。SS更新もお仕事も頑張って下さいねb

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