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夜闇を駆ける命がけの飛翔「とある飛空士への恋歌 3巻」

とある飛空士への恋歌 3巻


犬村小六の「とある飛空士への恋歌 3巻」を読んだ。面白かった。

昨夜、森見登美彦氏の四畳半神話大系を読み終えて、
さーて次は恋歌3巻でも読みますかーと手に取ったら、
もうね、そこから止まらなかった。

まぁ前半は恋歌2巻と同じようにスク水だとかキャンプファイヤーだとか
ヒロインとの遭難イベントだとかみんなで作るラーメンだとか、
まぁ平たく言えば学園祭イベント目白押しな展開だったのですけど、
本番は163ページから始まった……!

もうね。すごい。この一言に尽きる。

もーオイラのような語彙の少ないだめだめ同人作家ごときでは、
この恋歌三巻の魅力を語り尽くせない。
物語の底にたゆたっていた主題をいっきにここで噴出させ、
恐怖も、哀しみも、闇雲な怒りもろともに、
すべてを夜の闇の中へ映し出してみせた犬村氏の筆力は
本当に『驚嘆』という一言でしか表せませぬ。

そして何よりも心を打つのが、
カラー口絵に刻まれたたった二行のメッセージ。

「生きていてほしい。
 どんなことがあっても。」


「とある飛空士への恋歌」という作品を読み終えた今、
このたった二行のメッセージがどれほど体の芯を穿つような迫力を持っているか、
読み終えた人にしかわかりますまい。
焼け付くような怒り、透き通るような願い、焦げ付くような後悔と、凍てつくような哀しみ。
叫んで叫んで、胸の痛みもせり上がってくる苦みもすべてを呑み込んで、
その先にようやくたどり着くことのできる、「生きる」ということの喜びと愛おしさ。

そしてこの叫びは、実は冲方丁氏も同じように作品へ捧げています。
冲方丁の傑作、オイレンシュピーゲルにおいて、
ヒロインである涼月は孤児たちに向かいこのようなメッセージを伝えました。

「希望があるから生きるんじゃない。生きることそのものが、最後の希望なんだ」

作品を超えて胸裏を穿つこのメッセージ。
「生きる」
というたった一言のこの言葉が、
余りにも痛烈なメッセージとなって読者の胸の中でいんいんと響き続けているのです。


恋歌は一巻も二巻もそれほどたいした構成ではなくて、
特に二巻に至っては人物相関図としても何の進展もないまま終わってしまったせいか
ここで評判をいっきに下げてしまった感がありましたけれども、
この三巻こそはまさしく犬村小六という作家の面目躍如たる
素晴らしい作品に仕上がっていたと断言できましょう。

これは恐るべき作品だ。

とある飛空士への追憶を気に入った人は絶対にこの三巻を読むべき。
「恋歌」という作品はまさしく「とある飛空士」シリーズの一作であり、
「追憶」という作品を愛した僕たちファンに対する作者からのプレゼントであるとすら言えるのではないでしょうか。

これは間違いなく必読の一冊。
みんな読め!悪いこと言わないから読め!本当に!



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No title

本屋に行って気づいたんですが
映画化するらしいですね。多分これだったかと。
短いですがこれで。

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