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人類最大のミステリーに挑む「銃・病原菌・鉄」



6月16日(日)に参加したおいでませ!5における合同誌「FLAVOR」がとらのあな様にて委託を開始しております。
どうぞよろしくお願いします〜。





文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
(2012/02/02)
ジャレド・ダイアモンド

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文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
(2012/02/02)
ジャレド・ダイアモンド

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ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」を読んだ。面白かった。

圧倒的である。
これは紛うことなき傑作だ。
1998年のピュリッツァー賞ノンフィクション部門を受賞し、
さらには2000年から2010年に発行された著作の中から50冊の本を選ぶ「ゼロ年代の50冊」という企画においては、見事ベスト1を受賞したというのもむべなるかな、という感慨を抱く。

著者がニューギニアに滞在中、現地の友人ヤリから素朴な疑問を投げかけられることから本書は始まる。

「世界は白人が様々な物資を持ち、富を持っているが、我々はそれを持っていない。このような格差はなぜ生じてしまったのだろうか?」

この疑問に対して著者は明確に即答できなかったという。
もちろん、直接的な要因ならばすぐに答えられただろう。
文字や印刷技術、機械工作技術の定着。
徹底的に論理を追求し、真理を探究する哲学体系の確立。
論理思考によりもたらされた、発明を受け入れる社会土壌。
強大な権力を持つ中央集権的政治体制の樹立。
何千キロもの旅を可能にする高度な航海技術。

だがいずれもヤリの疑問に完全に答えられるものではない。
なぜヨーロッパでは文字や機械工作が発明されたのか?
ぞれがニューギニアやオーストラリアで発明されなかったのはなぜか?
白人がオーストラリア大陸に来たとき、彼らはなぜ先住民を駆逐できたのか?
先住民が彼ら侵略者を撃退できなかったのはなぜか?
人数で圧倒的に勝っていた先住民がなぜ少数のポルトガル人侵略者を撃退できなかったのか?
逆に、先住民が航海技術を身につけ、ヨーロッパ大陸を支配するような歴史にならなかったのはなぜか?
支配するものとされるものとの間に存在する決定的な違いと、それを生んだ究極の要因とは何か?

それら数々のミステリーに、本書は膨大な事実を挙げながら、次々と、明瞭に答えを導き出していく。
そこに差別主義的思考の入る余地などなく、極めて論理的に議論は進められていく。
その様はまさに圧巻という他なく、その簡潔で隙のない、鮮やかな説明にはある種の快感すら抱いてしまうほどだ。

ある時は地球を宇宙から俯瞰してそれぞれの大陸の地理的特徴を論じ、またある時は時間を数千年、数万年レベルで飛び越えて、そうかと思えば人間の遺伝子や免疫構造をミクロの視点から分析する。
そうして徹底的に人類文化の形成の謎を追い、解きほぐし、そして解明へとつないでいくのだ。

知的生命体の反映描いた傑作といえばアーサー・クラークの幼年期の終わりや、小川一水の導きの星などがある。
本書は特に後者の小説を好む人にはぜひにお勧めしたい。
文化というものが発達していく究極の要因と、そこから直接的要因へと繋がる鎖の構造まで余すことなく解明してくれる。
これは間違いなく今年のベストノンフィクションだ。
オススメ。

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